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COJにおけるCO2排出量の算出方式について

全国地球温暖化防止活動推進センターによれば、家庭からのCO2排出量は、42.4%が電気、 29%がガソリン、22.4%がガス・灯油と上位3項目で90%以上を占めていることが示されています。
出所)IPCC第4次評価報告書2007
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト (http://www.jccca.org/)より
http://www.jccca.org/content/view/1049/789/
一般社団法人日本カーボンオフセット(以下COJ)では、温暖化に対して私たち個人がまず行動を起こす出発点として、この家庭からの主要3項目の削減に優先順位を置くべきだと考えました。
そこで、電気・ガスの削減を目的とするオフセットプログラムを「生活CO2」、自動車の燃料として利用されているガソリンの削減を目的とするオフセットプログラムを「ドライブCO2」と称し、各個人が排出するおおよそのCO2排出量を算出する測定ツールを開発しました。
また、人によって利用頻度はそれほど多くなくても、CO2排出量としては影響の少なくない航空機の利用も、温室効果ガスの削減という観点から無視できません。炭素排出権取引や環境税の導入の進むヨーロッパでは、航空機の離発着に炭素税/カーボンオフセットの導入が検討されるなど、航空機の利用によって排出される温室効果ガスに対する責任ある行動が求められはじめています。そこで、COJでは個人の飛行機利用によるオフセットプログラム「フライトCO2」も用意いたしました。
この他にも温室効果ガスを排出する個人活動は多々ありますが、まず個人の関わりの大きいこれら3つの排出の状況を実感としてつかむことで自分自身と温暖化とのつながりを考え、温室効果ガスの発生活動を抑制し、状況に応じてカーボンオフセットを実施する、それによって人間活動と自然とが調和する「ゼロ・カーボン社会」の実現につなげていきたいと考えています。


家庭から生じるCO2排出量を正確に測定するには、毎月送られてくる領収書に書かれた電気・ガスなどの消費エネルギーを参照する必要があります。すでにそのようにしてご自身のCO2排出状況をしっかり把握されている方もいらっしゃると思います。
一方、最近になってこの問題に関心を持たれた方のなかには、正確な数値をご自身でつかんでおられない方も多いのではないかと思います。
そのような方々も含めて、ご自身の生活とCO2排出とのかかわりを大きな手間や負担感なく実感していただき、温暖化対策の裾野を広げていくことが重要だとCOJでは考えます。

そこでCOJでは、住宅のエネルギー予測を研究している、慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科の伊香賀俊治教授のご協力のもと、同教授の研究成果である住宅エネルギーシミュレーションツールを元にCOJのウェブサイトで利用できるように開発を行ないました。
これによって、居住地域、住宅や世帯の状況、ライフスタイルなどを入力いただければ家庭から排出するCO2量が概算できるようになりました。
より正確な計算を行うために、消費エネルギー量を直接入力する機能などを今後さらに付加していく予定です。




COJが提供するドライブCO2計算ツールは、まず利用者ご自身に予想走行距離と燃費(km/リットル)を入力いただくことで燃料使用量を求めます。そして求められた燃料使用量に対し、ガソリン車の場合は、2.32(CO2-Kg/l)を掛けて、CO2排出量を計算しています。
    ・環境省・経済産業省 「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」
     http://www.env.go.jp/earth/ghg-santeikohyo/manual/index.html
また、クルマの燃費がわからない方のために、国土交通省の発表データをもとに、平成16年以降日本で新車販売されている自動車の燃費情報を検索できるシステムを構築しました。(注1)
実際には、様々な条件の差によって公表値とは異なる燃費になることが多いとは思いますが(注2)、燃費がまったく分からない方もこれを参考にぜひご自身のドライブCO2の概算をつかんでいただきたいと思います。
    ・ 国土交通省 「自動車燃費一覧」
     http://www.mlit.go.jp/jidosha/nenpi/nenpilist/nenpilist.html
注1:現在発売されている自動車は、同じ車名でも機構の組み合わせなどによって多くの型式があり、型式の違いによってそれぞれ燃費が異なります。そこで、型式で検索した場合には、それに合致する燃費値データがダイレクトに表示されますが、メーカーおよび車種名による検索では、同じ車種の複数の型式のなかで、もっとも低い燃費を表示しております。
また、国土交通省の公開情報にデータがまだ反映されていない車種・型式や、平成15年以前に販売停止となっている車種・型式は参照データが出てきません。この場合は、ご自分で自動車の燃費を入力願います。

注2:自動車の燃費は、下記の例のように様々な条件によって変わってきます。
・累積走行距離(性能の劣化)
・市街地走行の場合と自動車専用道路走行の場合(路面や交通状況)
・エコドライブをする場合と、急発進、急加速を繰り返す場合(運転のしかた)



飛行機を利用した場合に個人が負担すべき温室効果ガスの排出量の算定は、多くの要素が関係するため非常に複雑でヨーロッパを中心に数々の研究が進められ様々な方式が提案されています。一人あたり排出量は、飛行距離、飛行ルート、使用される航空機の機種、空席状況、飛行時の気象条件などによって左右されます。
また、地表を離れた高高度を飛行するため、排出される温室効果ガスが大気に与える影響が地表以上であることが指摘されており、その影響力をどの程度考慮するかという点について現在も議論が続いています。(注3)
このように、フライトCO2についてはまだ世界的な統一基準がありませんが、COJでは以下の方針で算出方法を開発いたしました。

1. あなたが入力したフライトの出発地と到着地(経由地がある場合は経由地も含む)の情報をもとに、飛行距離(注4)を計算します。

2. 飛行距離に、航空機の1km飛行あたりCO2排出量(旅客1人あたりの概算数値)を乗じて、温室効果ガスの概算排出量を求めます。(注5)

注3:航空機が飛行の際に排出する温室効果ガスには、CO2以外にも、水蒸気や窒素酸化物などのガスが含まれています。これらのガスは、高度10,000 メートルを超える高高度上領域では、二酸化炭素よりも強力な温室効果を発揮するといわれています。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)はその効果を表す指数(Radiative Forcing Index:放射強制指数)を算出しており、飛行機(民間航空機)が及ぼす指数として2.7を提示しています。しかしながら、この指数は飛行機を運航する環境条件によって2.2~3.4、或いは2.8~3.4という様に一定ではなく変化することも指摘されています。これだけではありませんが、これも一つの要因となって航空業界を始めとする各専門家の間で、カーボンオフセットサービスに対するRFIの適用については賛否両論あり、様々な議論がなされています。
COJは、ゼロカーボン社会の実現に貢献する市民活動を変えるプラットフォーム会社として設立したという意義を鑑み、フライトCO2の計算においては RFI指数を適用したカーボンオフセット量を算出いたします。
COJでは2008年4月14日よりRFI=2.0を採用します。
※2008年4月13日まではRFI=2.7でしたが、欧州のカーボンオフセット動向、航空業界の動向等を鑑み、2.0に変更いたします。

RFIについてさらに詳しく知りたい方は、次の情報に当たってみてください。
■IPCCの放射強制指数関連文献(英文)
http://www.grida.no/climate/ipcc/aviation/
http://www.grida.no/climate/ipcc/aviation/064.htm
http://www.grida.no/climate/ipcc/aviation/068.htm#tab62
http://www.grida.no/climate/ipcc/aviation/072.htm
■その他のRFI関連文献
1.[英国]Climate Care社の委託を受けOxford大学が行った世界の航空サービスのカーボンオフセットに関する調査論文
http://www.climatecare.org/media/documents/pdf/Aviation_Emissions_&_Offsets.pdf
2.[ドイツ]Atmosfair社の計算方式の背景説明
http://www.atmosfair.de/index.php?id=6&L=3
http://www.atmosfair.de/index.php?id=27&L=3(PDFレポート)
3.「地球を冷ませ! ~私たちの世界が燃えつきる前に~」、ジョージ・モンビオ作、柴田譲治訳、日本教文社、平成19年12月1日発行、『第9章:ラブマイルズ -人間は飛行機に乗り続けられるのか』

注4:国際的に標準採用されている、地球を楕円と考える係数およびフライトの迂回ルートなどを考慮した数値(社団法人日本測量協会が提示)を考慮し、空港間の大圏距離(地球を球体とした場合の2地点間の最短距離)を算出しています。

注5: DEFRA(英国環境・食料・農村地域省)が公表している数値をもとに計算。
    ・DEFRA「Passenger transport emissions factors Methodology Paper June 2007」
    ・European Environment Agency 「EMEP/CORINAIR Emission Inventory Guidebook – 2006」
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