LPガスをカーボンオフセットする、日本初のサービスを開発
COJ:日本カーボンオフセット(COJ)のサービスを導入したきっかけを教えてください。
もともとLPガスを扱う会社としてLPガスがCO2を出すことを生業にしているという認識がありました。 それで何か環境への取り組みをしたいと思い、3年程前から香川県がおこなっている植林事業「どんぐり銀行」をサポートしていました。 「他にも何かやりたい」と思っていたところ、昨年末に、ある新聞の記事でカーボンオフセットのことを知り、COJのウェブサイトで1m3のプロパンガスを燃焼する時のCO2をオフセットするには25円程度かかることが分かりました。 我々の1m3あたりの販売価格は500円前後なので、その5%程度の上乗せでカーボンオフセットのサービスが考えられるのでは、と考えました。
そこで、COJに電話をして相談したところ「おそらくエネルギー業界で初めてのことなので、ぜひやりましょう」という話になりました。 正直「我々は香川にある小規模な会社なのでオフセット量も少ないのですが・・・」と話したのですが、「会社の規模は関係ありません!一緒にやりましょう」と言っていただけたのが、とても嬉しかったです。
お客様と大同ガス産業が一緒に、カーボンオフセットを実施
COJ:大同カーボンゼロ倶楽部とは?
カーボンオフセットをおこなうための会員制度です。 会員になると、ご家庭でお使いのLPガス価格にガス使用によるCO2排出量を実質ゼロにするオフセット価格(1m3あたり25円)のうち、15円をお客様が支払い、残り10円分を弊社が負担するという仕組みです。
具体的には、毎月検針をし、例えばその月に10m3分のガスを使ったとしたら、10m3×15円=150円のカーボンオフセット金額を、ガス料金に上乗せしてご請求します。 今年が初年度なのですが、年度末には会員様が年間何m3のLPガスを使い、どのくらいオフセットをしたのか報告書を作り、ご説明する予定です。
企画段階では、どうやってお客様にカーボンオフセットをやっているという意識づけをするかで悩みました。そこで、帰属意識を高めていただくために会員制度にすることにしました。
会員になるには年会費200円をお支払いいただきますが、その際、入会キットをお渡ししています。これも会員様への意識づけのためで、会員証や排出権発行証明書はもちろん、玄関などに貼るステッカー、エコバッグ、CO2削減アイデアが書かれたブックレットなどを含むキットを作り、お渡しするようにしました。「私の家はカーボンオフセットをしている」と自慢できる物にしたかったので、特にデザインは、何度も作り直すなどこだわりました。
COJ:2008年5月にサービスを立ち上げてからの反響は?
エネルギー業界として、日本で初めて一般家庭向けのカーボンオフセットのプログラムだったので、メディアの反応は非常に良かったです。 日経新聞の四国欄や地元の主要新聞である四国新聞にも大きく取り上げていただきました。 業界誌には何度か取材されましたし、最近では朝日新聞にも載りました。
ただ、会員数はそんなに増えているわけではなく、まだ2桁にとどまっています。 おそらく原油を代表とした化石燃料が高騰したことでの物価上昇が家計を圧迫したことで、生活防衛力が働き「環境にいいことは分かっているけれどお金を出すのはちょっと・・・」という感覚の方が多いことと、カーボンオフセットという仕組みの分かりにくさが要因ではないかと思います。
ただ、このサービスはノルマを作って会員数を増やすことが目的ではありません。 みなさんがこのサービスを知ることで家庭内でのエネルギーを見直し、無駄なエネルギーを使わないように大切にエネルギーを使っていただけるなら、やった甲斐はあると思っています。 また、我々の取り組みに興味を持ち、関東や九州から訪ねてきてくださった同業者もありました。 エネルギー業界でのこういう動きに対しては、教えられることは出来る限りオープンに提供したいと思っています。
無駄なエネルギーを使わないことを提案したい
COJ:今後の課題、やりたいことはどんなことですか?
このサービスの仕組みをもっと分かりやすくするための工夫をしたいと思います。 例えば Q&A形式の説明を入れたチラシの制作などです。 また、カーボンオフセットの仕組みを勉強する中で「やはり無駄なエネルギーを使わないでほしい」という思いが強くなってきたことから、ガスの節約もお客様に提案するようになりました。 これも続けて行きたいです。
また、会員様のカーボンオフセット量は、一般平均家庭で年間約800kgに相当します。 1人1日1kgのCO2削減を目指しているチームマイナス6%の削減目標から考えると、1年間に1家庭で2人分強の削減が達成できます。 このように削減量が非常に明解なので、学校で子どもたちに教える時に活用いただければ、と思っています。 併せて行政のCO2削減の施策としても活用いただきたいと思っています。
会社全体としては、去年までは社員の環境への意識はほとんどなかったのですが、今回のことで環境に対する意識が高まったので、カーボンオフセット以外の環境への取り組みも、より積極的に進めていきたいです。 すでに弊社は自然エネルギーである太陽光発電システムや省エネ型給湯器の販売をおこなっています。 また今後は弊社事業所で使っている電力にグリーン電力を使うなど、国内の自然エネルギー開発にも貢献したいと思っています。
|
名前:楠本 浩一 役職名:代表取締役社長 仕事内容:大同カーボンゼロ倶楽部の企画、立ち上げをおこないました。立ち上げ後は、お客様への案内やフォロー、メディアからの取材対応などをしています。
 カーボンニュートラルにこだわり、お客様+大同ガスの負担によって、排出したCO2分全てがカーボンオフセットによって、ゼロになる仕組みです。
 COJからの証明書。カーボンオフセットはどこから提供されるのかをお客様に説明する時に、活用しています。
 大量の印刷でゴミが増え、CO2が増えないよう、ご希望いただいたお客様のみに資料は出力させていただいています。
|