今年3月に「地球温暖化防止宣言」を発表
COJ:日本カーボンオフセット(COJ)のサービスを導入したきっかけを教えてください。
弊社では「今後、企業が成長するためには、環境負荷を低減し地球温暖化防止に積極的に取組まなければならない」という考えのもと、環境に対する取り組みを積極的におこなっています。 特に、地球温暖化問題については今年3月14日に「地球温暖化防止宣言」を発表し、イオングループ全体で2012年までに2006年比でCO2の総量を30%削減するという目標を掲げています。
一般的には、一平米あたりなど一定の原単位で比べるケースが多いのですが、弊社は、店舗が増えたとしても、排出量は2006年度に比べて30%削減するという目標です。 その取り組みの一環として、お客様の啓蒙の意味も含め、レジ袋および商品キャンペーンを通じて、カーボンオフセットに関する取り組みをおこなうことにしました。
レジ袋の収益金の半分をカーボンオフセットに使用
COJ: カーボンオフセット付有料レジ袋とは?
イオンでは、1991年からお客様とともに買物袋持参運動を進め、レジ袋削減によってCO2排出を抑え、原料である石油の使用量を減らすことを目指しています。 さらに抜本的な解決策として、2007年1月に京都市内のジャスコ東山二条店でレジ袋の無料配布を中止しました。 2008年8月現在、全国122店舗で無料配布を中止し、一部の店舗を除き、カーボンオフセット付き有料レジ袋を1枚5円で販売しています。
販売価格の5円から消費税と納入原価を引いた金額を収益金とし、その収益金の半分を地域の環境活動や社会貢献活動に寄付し、残り半分を使ってCOJさんを通じて排出権を購入し、政府に無償譲渡する仕組みです。 たまたま袋を持ち合わせていなくて、やむなくレジ袋を買ったとしても地球温暖化防止に寄与できるようにしました。 なお、今回の取り組みの成果については、ニュースリリースおよび店頭の表示で発表します。
対象商品の収益を使ったキャンペーンを展開
COJ:カーボンオフセットキャンペーン「イオン・エコワールドクラブ」とは?
6月6日から8月31日まで全国のジャスコ約260店舗で実施したキャンペーンです。 ビールやカップめん、シャツなどの商品16品目が対象で、これらの商品の収益の一部でCOJさんを通じて排出権を購入し、政府に無償で譲渡します。 メーカ−側も「地球温暖化に対して何かしたい」という声が強かったので、快くご理解、ご協力いただくことができました。お客様には、このキャンペーンをきっかけにカーボンオフセットを知っていただきたいと思っています。
無駄なエネルギーを使わないことを提案したい
COJ:今後の課題、やりたいことはどんなことですか?
環境配慮をメッセージとして伝えられる商品が多ければ多いほど、お客様の役に立つし、地球温暖化防止にも役立つので、カーボンオフセット付きの商品を含め、環境配慮型の商品の開発に力を入れていく予定です。 ただ「カーボンオフセット付きだから買う」という免罪符的な使われ方では温暖化防止に寄与しないので、そうならないようにしなければなりません。 カーボンオフセット商品は「買えばいい」「売ればいい」ものではありません。 CO2削減の取り組みを頑張っているけれど、どうしても足りない分をオフセットするという補完的な役割だということを肝に銘じて、商品開発をしていきたいです。 また、イオンの環境報告書の内容をしっかり説明できる社員がまだまだ少ないので、全員にカーボンオフセットや地球温暖化への取り組みを知ってもらい、お客様に説明できるようにしたいです。
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名前:鈴木 裕章
部署・役職名:グループ環境・社会貢献部リーダー 仕事内容:環境に関する担当は各社にいるのですが、それをまとめ、全体への情報発信やコーディネートをしています。イオングループ全体の地球温暖化防止に関する活動の事務局的な役割を果たしています。

2012年度に2006年比でCO2総排出量を30% (185万トン)削減する宣言をしました。削減のため、 主に4つの取り組みがあります。

お客様にレジ袋削減にご協力いただいた成果は、チラシや店舗内の掲示でお知らせしています。

2007年12月におこなわれた国内最大級の環境展示会「エコプロダクツ展」では、買物袋持参運動によって、どれだけレジ袋を削減できたか、石油が削減できたかをドラム缶で示しました。
また、イオンでは、様々な環境活動をおこなっています。中でも地域の方々とともに店舗敷地内に植樹をおこなう「イオン ふるさとの森づくり」は1991年から17年間続けており、2008年2月現在の累計で683万本、植えました。
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